コラム

 

質問

65歳の女性です。十数年前から膝の痛みがあり、リハビリや関節内注射をしていますが、最近は効果が感じられず、足を上げることもできないため、歩行がままならない状態です。病院でレントゲン撮影をしたところ、軟骨が変形しているため、医師に「人工膝関節全置換術」を勧められました。これはどのような手術でしょうか。

回答

最近では、日本人の生活様式に合った人工関節が開発されています。相談者は痛みが強く、ダメージを受けてしまった膝関節を人工膝関節に置き換える手術が「人工膝関節全置換術」です。腰椎麻酔が可能なため、全身麻酔をする必要はありません。
 
また手術後、すぐに運動療法で筋肉を鍛えることができるので、筋力の衰えを防げます。ただし、手術後は食事制限や軽い運動、漢方などによる体質改善を行い、リハビリを受け、膝に負担を掛けないよう、体重を落とさなければいけません。
 
なお、日本人に多い内側型のみの変形に関しては、痛みのある部位だけを置き換える単顆型人工膝関節置換術を行います。詳しくは、整形外科の専門医に相談を。

*ダメージを受けた膝関節を人工関節に置き換える手術で、腰椎麻酔が可能。

「リビングくらしき(2016.8.27)」より