コラム

 

質問

1週間前からみぞおちの痛みがあります。また、のどの下がいつも何か詰まっているような気がします。 さらに朝起きたとき、胃酸が逆流しているような感じがあったので、病院で胃カメラ検査を受けたところ、「逆流性食道炎」「バレット食道」と診断され、1ヵ月後に再度、胃カメラを受けるようにと言われました。バレット食道は3cm以上あるので、食道がんが心配です。

回答

胃から連続して食道に伸びる円柱上皮のことを、バレット食道といいます。
バレット食道には、①長さcm以上のLSBE(リングバレット食道)と、②長さ3cm未満のSSBE(ショートバレット食道)の2種類があります。特に①のLSBEは、バレット食道から食道がんになる可能性があるため、注意が必要です。

食道がんは、非常に見つけにくいがんです。診断方法としては、色素染色による内視鏡診断があります。これは食道に染色液を散布し、染色の濃淡でがんを見つける検査ですが、染色液の刺激が強いため、胸焼けなどを起こす場合があります。

最新の診断方法としては、NBI(狭帯域光観察)があります。これは特殊な光を当てることで、通常の光では見えにくかった血管や粘膜の詳細な観察が可能になるため、食道がんを見つけやすくなります。また、患者さんの負担軽減にもつながります。詳しくは、NBIが可能な専門医に相談を。

*最新の診断方法はNBI。特殊な光を当てることで、食道がんが判明

「リビングくらしき(2016.2.27)」より